法科大学院
37名の全ての議員を対象にした年に1度の研修会が開かれました。
本日の講師は、大東文化大学大学院の浅野善治教授でした。
浅野教授は、普段は法科大学院(ロースクール)にて、司法試験を受験する人達に対して講義を行っている方です。
今回のテーマは、「地域主権時代における議会のあり方」として、昨年に当選した新人議員12名に配慮して、
憲法、地方自治法や政治制度・議会制度などの基本を、2時間に渡って分かりやすく説明してくださいました。
しかし、今回の様に年にたった一度の2時間の研修会では、なかなか踏み込んだ部分まで話を聞く時間がありません。
なので、例えばの話ですが、私が議会活動の合間に、法科大学院に通い、司法試験に合格できるかどうかは別として、
3年間しっかりと法律の勉強をすれば、かなりの知識を身に付ける事ができるんですけどね。
しかし、能力が高い事と選挙に当選できる事は全く別なところが難しい部分です・・・
研修の内容では、市長と議会の関係を、一元代表制と二元代表制に分けて触れられていました。
浅野教授の講義をまとめますと、
一元代表制としての市長と議会の関係は、市長の提案を議会が素早く実現する事であり、
選挙で選ばれた市長(権力者)に対する市民からの信頼が前提となっている。
市長主導型の政策決定が行われる。
二元代制としての市長と議会の関係は、市長の提案に対して議会がいかに監視するかという事であり、
選挙で選ばれた市長(権力者)に対する市民からの不信が前提となっている。
議会主導型の政策決定が行われる。
などの説明がありました。
そこで、研修の最後の質疑応答で、私は”一元代表制としての議会の必要性”について質問をしました。
(写真は、質問をしている私の後ろ姿です。)
市長の政策を素早く通す事が議会の役割ならば、市民から「議会なんて要らないよね。」といった議会不要論が沸き起こるかと思うのですが・・・、と聞いたところ、
浅野教授からは、
「一元代表制の特徴は、選挙で当選すれば、(市民からのリコールなどはあるものの)次の選挙までは、市長と議会が一緒になって政策をすすめる事です。
議会の中では、市長派では無い少数派の議員によって監視が行われ、その監視の結果を見た市民が、次の選挙では、現職の市長や、市長派の議員には投票しない事が考えられます。」
といったお答えがありました。
この事を私の言葉に変えますと、
”一元代表制としても二元代表制としても、市長側の予算案・条例案をチェックするという基本的で大きな役割を、議員は果たさなければならない”
という事になりますし、
別の書き方にしますと、
”全国的に多数を占める、市長の予算案・条例案を全てそのまま賛成していく丸のみ議会よりも、二元代表制としてのチェック機能の役割を果たす議会になっていくべき”
という事にもなります。
では、どうしたらチェック機能の果たせる議会に変わっていけるのかというと、それは、たった一つ、市民の皆様の選挙での投票しかありません。
今後も、議員の役割とは・・・、議会の役割とは・・・等々について皆様と一緒に考えていきたいと思います。
ちなみに、明日、大原まさゆき後援会の昨年分の収支報告書が完成したら、県庁の選挙管理委員会に提出する予定です。
| 固定リンク