”論語と算盤(そろばん)”が今、注目を集めています。

論語と算盤は、大原まさゆきホームページ ←クリック
等々でも紹介している様に、”学問のすすめ”や”方丈記”と共に、私の愛読書の一冊です。
現在、出版社が2万冊の増刷をするほど、売れ行きも好調との事。
事の起こりは、中日ドラゴンズへの入団が決まった岐阜県飛騨市出身で大阪桐蔭高校の根尾昂(ねおあきら)選手の愛読書として紹介された事でした。
論語と算盤(そろばん)の内容は、今から100年前に、現在のJR、日経新聞、サッポロビール、みずほ銀行、帝国ホテル、聖路加病院、明治神宮等々、
約470社もの創立や発展に関わった「実業界の父」と呼ばれる”渋沢栄一”による経営者向けの講演を文字に起こした書籍で、
会社を経営して利益を出していく事は重要であるが、社員を大切にしながら、会社を経営する事で人の役に立つ事や、社会を良くしていく事の重要さが”論語”などの説明と共に書かれてあります。
また、
・青年は、どんな脅しや圧力にも負けないような人格を養成し、やがては自分を経済的に豊かにするとともに、国家の力や豊かさを増すよう努力する必要がある。
・今の青年は、ただ学問のための学問をしている。目的がなく、何となく学問をした結果、実際に社会に出てから、疑問に襲われる青年が少なくない。
・「学問をすれば誰でもみな偉い人物になれる」という一種の迷信のために、学問の仕方を間違ってしまうと、青年自身の身の振り方を誤ってしまい、その結果、後悔するような事になってしまうので、確かな目標を決めておく事が必要である。
・今の教育は数多い科目の習得ばかりにおわれ、人格や常識を身につける時間が足りないので、返す返すも残念なことだ。国家のために尽くそうと思われる方々は、こうした事情によくよく注意してもらいたい。
等々、若者向けへの激励やアドバイス、人が生きていく上で大切なことが、100年前の著者から、現代の私達にも向けられています。
大原まさゆき自身が、子どもの頃、勉強や運動が得意ではなく、また、何一つ取り柄も無かった事から自分に自信が無く、だらだらと無気力な過ごし方をしてきてしまったり、
大学浪人や留年、一旦、就職した後、27歳の時に法律の専門学校に入りなおす様な、人生を大きく遠回りしてしまった経験がある事は、
大原まさゆきホームページのマンガ ←クリック
でも紹介している通りですが、中学生・高校生の頃に、この本を読んでいなかった事が残念でなりません・・・
最近の言葉で言えば、”ボーっと生きてきてしまった”からこそ、論語と算盤という書籍等との出会いに大きな感銘を受けました。
読みやすい現代語訳でもある事から、多くの大人の方々だけでなく、多くの中学生・高校生の皆さんにとって人生を遠回りしないためにも、ぜひ読んで欲しい一冊です。