”パンとサーカス”という言葉を知っていますか?
”パンとサーカス”という言葉を知っていますか?
古代ローマ社会では、ローマ市民からの政治的な暴動を事前に抑えるため、そして市民の政治への不満をそらすために国や政治家が小麦粉などの食料を無償配布していたとの事。
そして食料が無償で手に入る事によって働かなくなり、暇を持て余した市民のため、競馬場、闘技場、競技場、公衆浴場を建設して見せ物を頻繁に開いていました。
国から食料と娯楽をタダで与えられる事が当たり前になると政治への不満などが沸かずに政治に対して無関心に陥ってしまったそうです。
この様に市民を堕落させる事、市民が堕落していく事を古代の詩人ユゥナーリスが”パンとサーカス”(競馬場)として指摘をした言葉であり、ローマ帝国が滅亡した原因の一つとも言われております。
人間は欲望に弱い存在なので、一旦、味をしめてしまうと抑制が効かなくなってしまうのでしょうね。
現在では、”パンとサーカス”は愚民政策を表す言葉としても使われています。
「ばらまき合戦」、過熱の一途 各党財源論乏しく【21衆院選】
というネットニュース”JIJI.COM”(←クリック)があります。
コロナ禍で痛手を負っている飲食業などの支援であるならば必要な支給だと考えますが、あまりにも広すぎる対象への一律支給を選挙の公約に掲げる事は”ばらまき”です。
これからの若い人達への負担が益々重くなっていく危険性が高く、この様な選挙が行われる事や、今後の選挙の度に各政党や各候補がお互いにばらまき公約を掲げていく事になるのか大きな不安を覚えます。
昨年、ある自治体の首長選挙にて有権者への現金・商品券の配布を公約に掲げなかった方の候補が当選した事がありました。
それこそ本来の候補者の姿でありますし、有権者の方々も冷静に投票先を選んだ事が当たり前の様な気もするのですが、改めて素晴らしい有権者だと思います。
ユゥナーリス ”第10歌 人間の願望の空しさ”より
我々ローマ市民は、
(中略)
長いあいだ政治的関心を放棄している。
(中略)
今ではただ二つのことしか気にかけず、ただそれだけを願っているのだ。
穀物の無償配給と大競争場の催し物を。
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